こんな人におすすめ
- 子どもと遊ぶ時間ってこんなに少ないの!?
- 自分には向いていないかも…
- 残業が多すぎて自分の時間が取れない…
せっかく夢の保育士になったのに「こんなはずじゃなかった…」と感じているのではないでしょうか。
仕事量が多い割にはお給料が少ないな、体力ももたないかも、と、この先も続けていけるのか悩んでいるかもしれません。
結論、ワークライフバランスを重視した理想の保育士に近づけます。
特に、正社員にこだわらなければ、保育士と言っても色々な働き方が選べます。
ただし、希望の条件によっては、保育士以外の仕事の方が向いているかもしれません。
この記事を読んで新しい働き方を知り、理想の保育士を目指しましょう!
あなた以外も「保育士になるもんじゃない」と思っている
子どもが好きで保育士に興味があるけれど、ブラックだという声もあり不安を感じているのではないでしょうか。
憧れの仕事に就職したものの、やめたいと思っていて「やめたいと思っているのは自分だけでは」と不安に思っているのではないでしょうか。
実は、厚生労働省の『保育士の現状と主な取組』によると、約10人に1人が離職していて、あなた以外も退職しているのです。
保育士全体 | 公立保育園 | 私立保育園 |
---|---|---|
9.3% | 5.9% | 10.7% |
全国に約60万人の保育士の保育士が働いているので、毎年5.5万人が退職していることになります。
「辞めたいけど続けている人」も含めると、「辞めたい人」は10%以上になるはずです。
そのため、退職しようと悩んでいるのはあなただけではないので安心してください。

元保育士(保育士歴13年)
さよ
とはいえ、私は保育士になってよかったと感じています。
何といっても、やりがいが無限大ですよね。我が子のように成長を実感できて、保護者や同僚を共有するときにはみんな笑顔です。やってきて良かったと思える瞬間もたくさんあります。
それでもワークライフバランスを考えると保育の現場から離れたいと思ってしまうのも現実です…
保育士さんって優しくていいよね~や、子どもと遊ぶのが好きだからやりたい!というようなイメージではなく、保育士の仕事内容をしっかり理解した上で保育士を続けていくのがおすすめです。
保育士になるもんじゃないと言われる理由
保育士になるもんじゃないと言われている理由にはこのようなことがありますよ。
- 他の職種と比べて給料が低い
- 職場の人間関係がしんどい
- サービス残業が多い(持ち帰り仕事も多い)
他の職種と比べて給料が低い
保育士と一般企業の給料を比較すると、約70万円もの差があるのをご存知でしょうか。
保育士の平均年収 | 一般企業の平均年収 |
---|---|
389万円 | 460万円 |
理由:物価が上がっていて単身世帯における平均の生活費が約17万円と言われています。(参考:令和6年の総務省『家計調査』)
保育士の平均手取り月収は約20万円なので、貯金がほとんどできないことになります。
これでは将来のお金を用意することができません。
国が年金を用意しているとはいえ、もらえる保証もないので、給料が低い保育士になるもんじゃないですよね。
老後2000万円問題を例に挙げます。
年金を受給できるようになる年齢が60歳から65歳に引き上げられたことにより、定年を迎える60歳から5年間の収入がなくなってしまうことになります。この空白の5年間にかかる平均の生活費が約2000万円なので、老後2000万問題と言われています。
今25歳だとすると、60歳まで35年あります。35年間で2000万円を貯めるためには、毎月4,7万円貯めないといけないことになります。
しかし保育士の給料ではその金額の貯金ができないのです。
一般企業の平均手取り月収は約25万円なので貯金ができる余裕がありますね。
残業代もきちんともらえるし、休日も満喫できるので、保育士の仕事量や責任の重さを考慮するとこの差は大きすぎ、保育士になるもんじゃないと言えますね。
仕事量が多い割に見合ってない
保育士の仕事は子どもを見るだけではなく、事務作業や作り物など多岐に渡ります。
その上、子どもの命を預かっているので、高いお給料をいただかないと、納得できないのではないでしょうか。
仕事が多すぎて休日は疲れ切って動けなくなってしまったり、そもそも持ち帰り仕事に充てて休日が終わってしまう人もいます。
それなのにお給料をしっかりもらえていないとなると将来の不安は募り、心と体はどんどん疲弊していく一方ですよね。
そのため仕事量と給料が見合ってる仕事をしたい人には保育士はおすすめできません。
- 玩具の用意、点検
- 食事や着替え、排泄等のサポート
- 掃除
- 保護者対応
- 月案など指導計画作成
- 行事準備
- 作り物 など
現在ではキャリアアップ制度というものが導入され手当てが拡充しているとはいえ、この先頑張ってもなかなかお給料が上がらないのではモチベーションを保つのが難しいですよね。
職場の人間関係がしんどい
男性保育士が増えているとは言え、保育園はまだまだ女社会です。
保育観の違いによって派閥なるものが存在したり、合わない人を見つけてターゲットにする先生がいたりするのが現状です。
そうすると板挟みになったり、メンタルがやられてしまったりと不調を引き起こしてしまいますね。
よりよい保育のための議論
価値観を譲れず対立
ターゲットを作られてしまうといじめのような状況に陥ってしまうケースもあります。
そのような状況が続くと辛くて職場に行くのが嫌になってしまうでしょう。
サービス残業が多い(持ち帰り仕事も多い)
保育士の仕事は子どもを見たり保護者対応をするだけで1日の大半が過ぎていきます。
- 月案を書く
- 製作物の準備をする
上記のような仕事は保育士の仕事のうち、ほんの一部ですが、それすら勤務時間内に手が回らず時間外に取り組んだり、持ち帰ることもよくあります。
それではせっかく自宅に帰っても自分の時間が取れません。
休日にまとめて事務作業をしたり、テレビを見ながら作り物の用意をしたりするのが当たり前になっていました。
残業代がついたり持ち帰りの仕事がなくオンオフを切り替えられる他業種の仕事が羨ましく感じられますよね。
保育士は闇が深い・二度とやりたくない体験談
私が保育士をしていて闇が深いな、二度とやりたくないなと思った体験談をご紹介します。
- 体力がもたない、腰痛が辛い
- 責任が重すぎる
- キャパオーバー
体力がもたない、腰痛が辛い…
子どもが好きと言っても年齢を重ねるごとに子どもと遊ぶことが体力的に負担になってきてしまいます。
子どもと遊ぶだけでなく泣く子を抱っこをしたり、園庭で走り回ったり、机や椅子の出し入れなど力仕事もたくさんありますよね。
また朝早くから夜まで保育園は開いているので保育士はシフトがあり毎日出勤時間が変わります。
生活リズムが不規則になることも体力的にも精神的にもキツかったです。
このまま続けていけるのだろうか、と考えさせられることの一つです。
責任が重すぎる…
一日の大半を保育園で過ごしている子どもたち。
当たり前ですが、その間は保育士が命を預かっているということです。
怪我をして病院へ連れていくこともあれば、子ども同士のトラブルで保護者へ謝罪をしなければいけないことも何度も経験しました。
温かく受け入れてくれる保護者も多いですが、そのたびに神経はすり減り、本当に大変でした。
キャパオーバー…
先にも言いましたが、保育士の仕事は本当に多岐に渡り、やることが多すぎます。
保育準備、保護者対応、事務作業、行事担当、それから家のことまで…
どれもちゃんとしようと思うのにどれも中途半端になり、どんどん自己嫌悪に拍車がかかり、キャパオーバーとなって私は正社員を辞める決断をしました。
保育士になるもんじゃないと感じた時の対処法
保育士になるもんじゃないと感じた時に、ただ我慢するだけでなく、対処方法がありますよ。
- 家族や友人に相談する
- ストレスを発散方法を見つける
- 転職する
家族や友人に相談する
信頼できる家族や友人に話を聞いてもらうことで心が落ち着きやすくなります。
「今日職場でこんなことがあった」「保護者にこんなことを言われた」など、ただただ気持ちを外に出し受け止めてもらうことで、スッキリしたり、一人じゃないんだという心強さを感じられたりしますよね。
一旦落ち着くことで、冷静になって状況を見つめられるようになります。
ただし、職場の人に相談するのもいいですが注意が必要です。
信頼できると思っていた人が実は自分が苦手な人と仲がいいということもあり得るからです。
上司に相談するのはいいですが、同僚に相談するときには気を付けてくださいね。
ストレスを発散方法を見つける
ストレスの発散方法をもっていると、仕事で辛いことがあっても切り替えやすくなります。
週末の予定を楽しみに乗り切る!などよく聞きますよね。
お金をかけずにできるものと言えば、ランニングやyoutubeを利用したエクササイズ等ですね。
「疲れているのにまだ運動⁉」とはじめは抵抗があっても、体を動かすのは無心になれますし体力もつくのでおすすめです。
たまには趣味の習い事や友人とのランチや飲み会を予定しておくのもいいですね。
転職する
今の職場が辛いのであれば思い切って別の保育園へ転職するのもおすすめです。
保育士の仕事が嫌でないのであれば、あなたに合う保育園を探すのもいいでしょう。
先の保育園で働いた経験から、自分の大切にしたいところも見えていると思うので、 園の特色や雰囲気など重視するポイントも分かりやすいですよね。
ただし、転職する際に気をつけるべきこともあるので最後まで読んでくださいね。
保育士がゆるく働ける方法
保育士の仕事でもゆるく働ける方法がありますよ。
- ホワイトな保育園に就職する
- 正社員以外の働き方に変える
ホワイトな保育園に就職する
保育園の中には、このような条件で働けることもあります。
- 残業代が支払われている
- 休憩や休みがしっかり取得できる
- トラブルがあった時に園長や主任が出てきてくれる
このような環境だと体に負担なく、休日も充実して過ごせますよね。
ホワイトな保育園かどうかを確認するために、転職活動でこのような条件をチェックしましょう。
- 雇用条件や福利厚生がしっかりしているかどうか
- 求人掲載期間が長くないか
- 口コミが悪くないか
園内の雰囲気だけでは実際のところは分かりにくいので、上記のことを面接や見学の際に聞いてみるといいでしょう。
正社員以外の働き方に変える
ホワイトな保育園がいいとはいえ、正社員だと結局残業や責任がついてくるのが負担になるという方もいると思います。
正社員にこだわりがなければ以下のような働き方がおすすめですよ。
- 転職エージェントを活用して派遣保育士として働く
- パート保育士として働く
派遣保育士は時給がいいので正社員とかわらないお給料がもらえるし、定時で上がれるのでワークライフバランスも取りやすいです。
私が利用していた派遣会社はもし残業することがあればきちんと出してくれる会社でしたよ。
また、短時間で働いてもいいかな、という方には直接雇用のパート保育士もいいと思います。
もちろん残業や持ち帰り仕事もないので子育てママにはおすすめです。
正社員 | 派遣 | パート | |
---|---|---|---|
お給料 | |||
残業の有無 | |||
ワークライフバランス |
同じ保育園での仕事でも正社員ではないだけでゆるく働けそうですよね。
保育士以外の子どもと関わる仕事に転職する方法
保育士の仕事以外にも保育園での経験や保育士資格を活かせる働き方もありますよ。
- 保育園以外で働く
- 保育系Webライターになる
保育園以外で働く
保育士の仕事以外にも保育園での経験や保育士資格を活かせる働き方もありますよ。
- ベビーシッター
- 子育て支援センター、児童館
- 託児所(認可外保育施設、一時保育など)
- 幼児教室
子どもとゆったりと丁寧に関われる仕事が多いので、イメージしていた保育士像に近いかもしれません。
保育園以外で働いても子どもと関われる仕事はたくさんありますね。
保育系Webライターになる
保育士を本業においておき、ライターを副業にするのもおすすめです。
実はWebライターはすぐに始められるお仕事です。
- 資格がいらない
- 初期費用が安い
- 未経験からできる
- 保育士の経験を活かせる
実際にこの記事を書いている私も保育系Webライターです。
ゆるく保育士として現場で子どもと関わりながら、収入面も確保してワークライフバランスを重視した働き方ができますよ。
よくある質問
保育士に向いていない人はどんな人ですか?
当たり前かもしれませんが、子どもを可愛いと思えない人は向いていないでしょう。
技術的なこと(ピアノ、製作、お絵かきなど)は練習すればどうにかなります。
練習は大変ですが、どんな仕事でもスキルアップは必要なので少しずつ上達を目指しましょう。
保育士に向いている人はどんな人ですか?
何か一つでも好きなことがあれば向いていると思います。
- 子どもと遊ぶことが好き
- 遊びを考えることが好き
- 子どもたちが過ごしやすい環境や同線を考えることが好き
- 保護者と話すことが好き
どれも保育士の仕事に必要なスキルです。
一つでも当てはまると自信をもってくださいね。
本当に辞めていいのか悩んでいます…
大丈夫です!
子どもや保護者と別れるのは寂しいですが、自分の合う職場を見つけることを優先しましょう。
あなたが生き生きと働いていることは、目の前の子どもたちのためにもなりますよ。
ただし、また合わない職場へ行かないためにも口コミや転職エージェントを活用することをおすすめします。
それぞれ特徴が違ったり扱っている求人が違うので複数登録することがおすすめです。
まとめ
保育士の仕事は好きなはずなのに、「なるもんじゃない」と感じる時もありますよね。
保育園で働きたい方、保育園以外で働きたい方など色々選べる時代です。
後悔しない保育士ライフを送るためにも新しい働き方を参考にしてくださいね。
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